漂流するカキ養殖用パイプたち

 

牡蠣の美味しいシーズンはそろそろ終わりなんですかね? 

みんな大好きですよね。牡蠣。

ところが、その養殖過程においてはプラスティック製(ポリエチレン製)のパイプがたくさん使われて、それが流出し海洋ごみとなり、瀬戸内海だけでなく太平洋にも漂っています。

 

 

まず、牡蠣の赤ちゃんを採苗するときに、ポリエチレン製のまめ管というものを使います。まめ管+ホタテ貝殻+まめ管+ホタテ貝殻+まめ管+ホタテ貝殻+まめ管・・・・というようにして、これを産卵期の海中に吊るしておくと赤ちゃんが付着するのです。

 

牡蠣が大きくなってきたら、今度は長さ約20cmのポリエチレン製パイプに替えて、それを沖の筏に吊るします。広島で採用されているこの方法の場合、ひとつの長さ9mの針金に40枚のホタテ貝殻を吊るします。またひとつの筏でこの針金を600本吊るすそうなので、ひとつの筏で24,000本のカキ養殖用のプラスティックパイプが使われるわけです。


これが荒天などで破壊され流出することになります。


香川県では冬場など北西風が吹いてる期間だと、まめ管とロングなパイプが200mの北向きの砂浜で300個ぐらいは楽に拾えるでしょう。それが太平洋などに流出して、遠い島にまで漂流、漂着しているのです。死んだコアホウドリの雛のお腹の中からも出てくるメジャーなプラスティックごみです。

 

 

だからと言って牡蠣を食べるな!というわけではないのですが、今の方式のカキ養殖が変わらない限り、なかなか減らないプラスティックごみのひとつです。今度牡蠣を食べたなら、その個数分ぐらい目標に、浜辺に行ってまめ管やパイプを拾いませんか?浜辺に行って落ちてなかったことはほぼありませんので間違いなく拾えます。

 

参考広島市水産振興センター