実施理由/背景
白糠の前浜で何が起きているのか!?未来の子や孫へ資源を残すために何をするべきか
この現状を打破するためには、これまでの「獲る漁業」、「つくり育てる漁業」を強化していくことはもちろんですが、天然資源に頼らない「新たな増養殖事業」の必要性の高まりと、その実現が急務となっているものです。
また本年は、太平洋沿岸を中心に道東で初めて赤潮が発生し、甚大な漁業被害が生じるなど、過去に経験をしたことのない事態に陥っていることから、これらの問題を解決するための一つの手段として、白糠海域の海水のモニタリング調査を継続的に実施することといたしました。
この未曽有の危機・転換期を迎えている白糠町の漁業振興施策を推進していくにあたり、行政だけで考えるには限界があるため、白糠漁協や漁業者といったプロの意見を取り入れていく必要があります。海水のモニタリング調査の結果については、白糠漁協と適宜共有し、白糠海域の適正な資源管理や新たな増養殖事業などの検討・取組に加え、赤潮発生の予察など、漁業被害の防止等にも寄与できるデータがあれば利活用をしていただくとともに、本町の海洋資源という貴重な財産を、望ましい形で次代を担う子や孫へしっかりと引き継いでいかなくてはなりません。
プロジェクト内容説明
魅力ある多彩な資源がある北海道
北海道は、それぞれ特性の異なる日本海、太平洋、オホーツク海に囲まれ、全長4,446kmの海岸線は全国の12.6%を占めており、雄大かつ変化に富む山岳、広大な湿原や湖沼などを有し、人々は古くからこの豊かな自然と緊密に結びつきながら、独自の文化と歴史を持ち、狩猟や漁労、採集を中心とする生活を営んでいました。
明治時代には、全国各地からの入植者によって数々の苦難を乗り越えながら開拓が行われたほか、欧米の技術や文化を導入するなど、先人たちの勇気と知恵によって近代化を進め、今日の生活の礎を築いてきました。
近年では、この豊かな自然の恵みを背景に、新鮮で豊富な素材を活かした美味しい食、世界自然遺産に登録された知床をはじめ多彩な表情を見せる風景など、地域の魅力ある観光資源によって、国内外から多くの人々が訪れています。
近年の漁業状況
北海道の魚介類は、年々水揚げ量が減少してきております。
近年の本道漁業生産(属地)の動向をみると、生産量は、国際的な漁業規制の強化などにより、昭和62年をピークに減少し、平成30年は対前年比18.5%増加の108.2万トンとなりました。3年振りに生産量が100万トンを上回っています。
生産額は、平成3年に過去最高の4,065億円を記録しましたが、漁獲量の減少や魚価の低下などから減少傾向に転じ、平成15年には2,309億円まで落ち込みました。
平成30年は対前年比で5.6%減少し2,735億円となりました。
◇ 近年、本道周辺海域における資源水準の低下等により、総生産量が減少傾向にある中、種苗放流事業や養殖に取り組む秋サケ、ホタテガイやコンブの生産は、全体の漁業生産のうち、この3魚種が数量及び金額で5割を占めています。
◇ 平成30年の魚種別生産量は、ホタテガイが38万5千トンで最も多く、ついでイワシ、スケトウダラ、コンブとなっており、イワシは近年増加傾向にあります。生産額はホタテガイが779億円で最も多く、ついでサケ、コンブ、タコの順となっています。
目指すところ
水揚げ量の低迷のなか続く、厳しい向かい風
新型コロナウイルス感染症の本道水産業への影響
○水産物の国内消費の低迷
外食産業における消費の減退や流通機能の停滞が続き、鮮魚・高級魚を中心に魚価安が発生しました。また、一部地域では魚価を維持するため、出漁調整(操業見合わせ)や出荷調整が行われました。
これに伴い、漁業者の所得の落ち込みだけでなく、漁業者が生産した水産物の販売を担う漁協の経営状況が悪化したほか、漁協直売店の来客減少のため一部休業や販売員の削減などを余儀なくされたところもあります。また、物流の停滞から、地域によっては冷凍庫が飽和状態となり新たな受入が困難になるなどの影響が生じました。
○漁業・水産加工業における人手不足
国内外の移動の制限に伴い、新たな外国人技能実習生の受け入れや、実習が終了した生徒が帰国できない等の問題が発生するとともに、大学生アルバイトなどの確保が困難となり、漁船漁業の乗船作業や、養殖業における陸上作業、水産加工の現場で人手不足が発生しました。
○水産物の輸出停滞
世界的な新型コロナウイルス感染症の流行のため、海外でも国内と同様に外食需要が減少したほか、感染症の拡大に伴う物流の停滞などにより中国向けホタテガイの輸出が一時停止するなどの影響が生じました。
そして赤潮の発生…
漁業者にとってはまさに泣きっ面に蜂…
新型コロナ感染症による北海道における緊急事態宣言が解除されて早々、新たな大問題が発生しました。
寄付の使い道
いま北海道の海で何が起きているのか調べたい!
白糠町は、近年続く水揚げ量減少や、赤潮被害などを受けて、町として本格的な調査が必要だと考えております。
そのため、本プロジェクトではその大きな一歩となる、調査用機材をそろえることで、解決に向けて動き出したいです。
いただいた寄付金の使い道
センサーの購入費用に活用させていただきます。
このセンサーで測れるものは以下で、海中で何が起こっているかを分析します。
水温
塩分濃度
溶存酸素量(DO)
自治体からのメッセージ
水産業の新たな挑戦のために
北海道の周辺海域は、北方に広く展開する大陸棚と日本海の武蔵堆などを擁し、海底地形が起伏に富んでいるほか、道東太平洋沖では黒潮から分かれて北上する暖流と栄養塩に富んだ親潮(寒流)が交錯して潮目がつくられるなど、総じて好漁場となっています。
この豊かな恵みの場である広大な漁場を背景として、漁業や水産加工業を中心に今日の水産都市や漁村が海岸線に沿って形成されてきました。
漁業生産は、主要魚種である秋サケ、ホタテガイ、コンブを中心に様々な魚種が生産され、数量・金額ともに都道府県別で第1位となっているほか、湖沼や河川では、シジミ、ワカサギなどが生産されています。
一方、近年、海洋環境の変化や漁業者の減少、高齢化等により秋サケ、コンブ、イカ、サンマなどの生産が大幅に減少し漁業経営の悪化を招いています。
水産業を取り巻く環境が大きく変化する中、先人たちが守り続けた豊かな海の恵みに感謝し、この大切な財産を次の世代につなげるとともに、漁業生産の早期回復と安定を図るため、回遊魚に依存しない新たな増養殖への挑戦と栽培対象種の生産回復に向けた多様な取組を推し進め、水産業の持続的な発展と地域の活性化を図っていかなくてはなりません。
みなさま、ぜひ本プロジェクトにご協力をお願いいたします!
お礼品について
漁獲が減っており、年々寄附額が高騰しているとはいえ、白糠町のふるさと納税お礼の品でまだまだ一番人気を誇る"北海道海鮮紀行いくら”をはじめ、北海道産の天然秋鮭、白糠漁協取扱いの海産物。
事業スケジュール
詳細は決まっておりません。