実施理由/背景
秩父多摩甲斐国立公園内にある日本百名山「両神山」を持続可能な山にしていきたい
埼玉県小鹿野町にあります秩父多摩甲斐国立公園内にある標高1,723mの「両神山」は、日本百名山に数えられており、鋸歯状の山容が特徴的で、四季折々の情景を楽しませてくれています。また、登山道沿いには多くの石仏が祀られ、古くから信仰の山としても多くの登山者に親しまれています。両神山は、中級レベルの山として全国的に知られており、年間3万人ほどの登山者がおります。埼玉県や小鹿野町は、これまで登山道や清滝小屋(避難小屋)の維持管理を継続して実施してきましたが、埼玉県下において年間滑落事故が多い山です。登山道の悪化と並行するように鹿の食害も年々進んでおり、景観の変化や生態系のバランスを脅かす状況となっています。私たちは、両神山の豊かな自然を次世代に継承すべく本プロジェクトを立ち上げました。
プロジェクト内容説明
日本百名山「両神山」を安心・安全で自然・文化多様性豊かな山へ
両神山の登山コースは、低山のトレッキングに比べて距離が長く、登山道の劣化や倒木・崩落箇所も多くなり、危険箇所の整備が追いついていません。また、道標や案内看板、ベンチの維持管理も不十分で安心・安全な山とは言い難い状況です。その改善には、多くの資金を確保して、事故発生多発箇所や危険箇所をピックアップし、登山道の整備や道迷いを防止する注意看板・休憩場所を刷新することが必要になります。自然豊かな山として知られてきた両神山ですが、近年シカの食害等もあり本来の植生に大きな変化が見られています。この山を代表する野鳥でフクロウの仲間コノハズクも減少傾向にあります。また、修験道の山としても歴史が深く、約200基の石碑・石仏が鎮座していますが、その魅力を十分に発信できていません。この多様性豊かな自然と文化を保全・復元する為の調査研究・広報活動を進めていきます。
目指すところ
活用と保全を並行する持続可能な両神山を継承する
自然を大切にしながらの持続的な観光や登山が求められています。その第一歩として、私たちは登山道整備と生態系保全の対策や研究を進めます。登山道の環境を整備することにより、滑落事故の減少に繋がり、安心安全な登山を実現します。また、国連生物多様性条約(CBD)で合意された「遅くとも2030年までに生物多様性の現在の損失を回復させ、生物多様性が回復軌道に乗ることを確実にする(ネイチャー・ポジティブ)」の考え方に寄与し、ニホンジカの深刻な食害の対策として、鹿柵等による植生の回復調査やコノハズクの生息分布調査を実施し、将来的な生態系の回復に繋げます。本プロジェクトを通じて活用と保全を並行することにより循環的で持続可能な両神山の確立を目指します。
寄付の使い道
いただいた寄付は、山の保全再生・地域振興に取り組む地権者・関係機関・団体等と共に、
1.事故多発箇所や危険箇所をピックアップし、滑落注意看板や登山道整備を実施します。
2.両神山の歴史に触れる石神・石仏分布案内板を作成します。
3.シカの食害対策と植生回復調査やコノハズクの生息状況調査を実施します。
自治体からのメッセージ
ご支援いただく皆様へ
この度は、両神山の登山道整備及び生物環境保全プロジェクトにご興味を持っていただき、ありがとうございます。現在では、世界的に自然環境の保全と活用が注目されています。このプロジェクトを通じて、秩父多摩甲斐国立公園内「両神山」の活用と環境保全のための活動にご理解いただき、暖かいご支援をよろしくお願いいたします。
事業スケジュール
2024/4/1~:クラウドファンディング開始
皆様からいただきました寄付は本プロジェクトに沿って、定期的に活用させていただきます