実施理由/背景
動物園の価値と資金課題
動物園の大切な役割
飯田市動物園は、1947年(昭和22年)の飯田の大火後の復興で扇町公園が計画されその地でイノシシの飼育をしたことがきっかけで、昭和28年5月5日に市営動物園として開園しました。1979年に東海地震防災対策強化地域に指定されたことで、小動物を中心とした動物園として生まれ変わりました。動物園は、可愛い動物を楽しむ場所として知られていますが、それだけではありません。実は、生き物について学ぶ場でもあり、地球の未来を考える上で欠かせない場所なんです。例えば、動物園では、絶滅の危機に瀕している動物たちの保護や、自然環境の大切さを教える活動、そして動物たちの行動を研究する場でもあります。そして、最近では、動物たちの幸福もとても重要視されています。私たちの動物園も、動物たちの幸せを大切にしています。ただ閉じ込められているだけの動物ではなく、自然に近い環境で自由に生きる動物を見てもらいたいと考えています。そうすることで、来園者の皆さんに、動物たちの生態や環境への思いを感じてもらいたいのです。
プロジェクト内容説明
未来への種を蒔く: ふるさと納税が育む、動物園と子供たちの笑顔と希望
開園70周年を迎えた飯田市動物園は、獣舎をはじめとした施設の老朽化や、動物たちの飼育環境の向上など問題を抱えています。動物の維持管理費用として、児童用電動遊具の収益が活用されていますが、その遊具も古くなり子供たちに楽しんで遊んでもらうことが難しくなってきました。
そこで
1. ふるさと納税で得た寄付金で児童用電動遊具を購入します。
2.子供たちに有料遊具で遊んでもらいます。
3.遊具での収入は動物の採食エンリッチメント(野生環境に近い飼育環境の実現)に充てます。
4.子供たちに、遊びの中で動物への支援ができることを理解してもらいます。
これから大人になる子供たちに、遊びながらでも、動物や社会のためにできることがあることを知ってもらいたいと考えています。現在は入園料無料の動物園ですが、来園者に有料の児童用電動遊具で遊んでいただくことで、定期的な維持管理費用を確保し、動物たちの飼育環境をよりよいものにしていきたいです。
採食エンリッチメントとは
野生動物の日常の殆どは餌を得るために時間を使っておりますが、飼育動物は餌は定期的にもらえるので野生の活動を行う必要が減ってしまっています。
採食エンリッチメントは、動物が餌を得る行動を多様化させ、自然な採食行動を促進する取り組みです。
例えば、採食品目を増やしたり、餌を探索するための隠し場所を設けたり、パズルフィーダー(給餌器の1つ)を用いて餌を入手する手順を難しくする等を行います。
これにより、動物が自然な行動を発揮しやすくなります。採食エンリッチメントは、動物の栄養だけでなく、心理的な側面も考慮されます
目指すところ
動物に優しい動物園の実現
今回のふるさと納税で購入した遊具の利用料で、動物園の維持管理財源の恒常的な確保を目指します。
その費用で、飼育動物たちの採食エンリッチメントを促進し、子どもたちが動物に興味を持つことを目指します。ただ動物を見るだけでなく、自分の経済行動が動物にどのような影響を与えるのかを積極的に感じられます。
まずは個々の動物に興味を持ち、その動物種、野生動物や地球環境保護に関する意識を高めていきたいと考えています。これは子供だけでなく、大人にも学びの機会を提供し、親子間の会話にも入り込む重要な一環です。この取り組みは、持続可能な社会を目指す上での意識啓発の一歩としてとても大切です。
動物園のある地域の文化を豊かにし、将来の若者たちにとって魅力的な環境を作り出していきます。
寄付の使い道
受け付けました寄付は、来園者向け児童用電動遊具の購入に使用させていただきます
自治体からのメッセージ
これからも愛され続ける動物園に
飯田市立動物園は昭和22年の大火による復興を目指す都市計画として計画された扇町公園内に建設され、昭和28年5月5日に開園し70周年を迎えました。これもひとえに動物園に対する皆様の深いご理解とご協力によるものと感謝いたします。これからも、動物をじかに見て触れ合うことで、生命や命の大切さを学び、環境教育の場となるよう、そして地域、県内外の多くの皆様にご来園いただけるよう、取り組んでまいります。
事業スケジュール
2024年9月~ 遊具の機種選定(アンケートによる選挙方式)
2024年12月~ 遊具購入機種決定(購入手続き)
2025年2月~ 遊具の購入、設置、供用開始