実施理由/背景
大人に障害がある、ひとり親や共働き家庭など、ヤングケアラーの家庭環境はさまざま
ヤングケアラーは、家族の代わりに家事や幼いきょうだいの世話、障害のある家族の身の回りの世話など、家庭環境により、ケアの状況は多岐に渡ります。子ども等が家族の世話をすること自体は尊いことですが、本来大人が担うような責任の思いケアを引き受けることで、自分の時間を持つことができず、日常生活に支障が出るだけでなく、自分自身の夢を諦めざるを得ない状況に陥ることもあります。
昨年度、山梨県が全ての小学校6年生から高校3年生を対象とした実態調査では、「ヤングケアラーにあてはまる・思われる」子どもがおよそ27人に1人の割合でいることが明らかになりました。このため、山梨県では、子ども自身がヤングケアラーであることを認知し、子どもや大人に関わらず周囲の人々がヤングケアラーを理解し、連携して支え合うため、「気づいてつながろう山梨コネクトヤングケアラー」の取り組みを行っています。
プロジェクト内容説明
ヤングケアラーへの気づき、ヤングケアラーが気軽に相談できる場、支援の手が行き届く体制づくりに向けて
(1)ヤングケアラーへの理解の促進
山梨県では、子どもから大人までヤングケアラーを理解できるよう、YouTubeやTikTokへの動画掲載などにより啓発を強化しています。
(2)ヤングケアラーを支援する人材育成・研修体制の充実
ヤングケアラーへの支援には、本人のみならず、ケアを受けている家族などを含め、さまざまな配慮が必要となることから、支援者をつなぐパイプ役となるヤングケアラー・コーディネーターの養成、学校やサービス事業者など支援に携わる方がヤングケアラーを早期発見し、支援につなげていくための知識を習得するための研修等を実施しています。
(3)ヤングケアラー本人への支援の充実
ヤングケアラーに寄り添い、必要な相談支援につなげるSOSを出し、相談できる環境づくりとして、既存の電話・対面の窓口に加え、SNS相談窓口の運営を行っています。
(4)支援者のネットワークづくりなど支援体制の構築・強化
各関係機関が連携した支援を展開していくため、ヤングケアラー支援の目指すべき姿などを示すヤングケアラー支援計画の策定、具体的な連携手法などを示したガイドラインの充実、更には、支援者が集い、連携強化に向けた検討を行うヤングケアラー支援ネットワーク会議を年間を通じて開催しています。
目指すところ
すべての子どもが夢に向かって挑戦できるやまなし~気づいてつながろう山梨コネクトヤングケアラー~
山梨県では、家庭の状況や育った環境に左右されることなく、すべての子どもが将来への希望や期待を抱き、その実現に向けて挑戦できる社会を実現するため、ヤングケアラーの子どもが家事や家族のケアをする中でも、子ども自身の権利を諦めることなく、子どもらしく暮らしていけるよう取り組みを進めております。「山梨コネクトヤングケアラー」では、全ての県民がヤングケアラーの存在を知り、理解していただき、身近に困っている子ども等を見つけた際は、そっと声をかけたり、手を差し伸べられ、ヤングケアラーであっても、平等に必要な権利を持って過ごせるような社会を築いていくことを目指しております。
寄付の使い道
皆様からいただいたご支援については、下記の内容を中心としたヤングケアラーとその家族を支える取り組みを進めるためのプロジェクトに活用させていただきます。
・県民がヤングケアラーへの理解を深めるための、YouTube、TikTok等を活用した啓発活動
・ヤングケアラー支援全体をマネジメントできる人材であるヤングケアラー・コーディネーターの養成や支援者向け研修の実施
・電話、対面窓口及びSNS相談窓口の設置
・ヤングケアラー支援計画の策定、支援者の連携強化に向けた検討等を行うヤングケアラー支援ネットワーク会議の開催 など
自治体からのメッセージ
ご支援いただいた皆様へ
この度は、山梨県におけるヤングケアラーの取り組みにご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
山梨県では、県民一丸となって、ヤングケアラーとその家族を支えるために、「気づいてつながろう山梨コネクトヤングケアラー」をキャッチフレーズに様々な取り組みを進めております。
ヤングケアラーの取り組みを進めるにあたり、皆様方からのご支援を募りたいと考えております。
事業スケジュール
通年 県民がヤングケアラーへの理解を深めるための、YouTube、TikTok等を活用した啓発活動
通年 ヤングケアラー支援全体をマネジメントできる人材であるヤングケアラー・コーディネーターの養成や支援者向け研修の実施
通年 電話、対面窓口及びSNS相談窓口の設置
通年 ヤングケアラー支援計画の策定、支援者の連携強化に向けた検討等を行うヤングケアラー支援ネットワーク会議の開催
ヤングケアラーとその家族を支えていくため、動画やSNS等による啓発、ヤングケアラー・コーディネーターの養成・支援者向け研修、相談窓口の開設・運営、支援者間の連携を強化等を行うヤングケアラー支援ネットワーク会議の開催等について、年間を通じて実施してまいります。