自己紹介
日本舞踊家の工藤かおりです。幼いころより地歌舞伎という素人が楽しむ歌舞伎の舞台に立って育ちました。また、高祖父が地域の歌舞伎の指導をしていた関係で、家族も私自身も歌舞伎が大好きです。
この場をお借りして、皆様に、田舎の小さな町で育った私が、何故舞踊家になったのかをお伝えさせてください。
「女に生まれたばっかりに歌舞伎役者になれなくて、舞踊家として生きる道を選びました。」
わかりやすく説明させていただくとこれに尽きます。
私が日本舞踊を始めたのは二歳の時。
当時地元でお世話になっていたお教室の兄弟子さんが、歌舞伎役者になるために東京へ行かれました。
そしてそのお兄さんが帰省された際にお教室の発表会にいらっしゃり、一曲サラリと踊られたのを観て、あまりの素晴らしさに私は釘付けになったのです✨
それからというもの、祖母や叔母達に連れられて、お兄さんの舞台を観るべく、大歌舞伎の舞台を観に行くようになり、地歌舞伎とは違う迫力の舞台に心躍らせるようになりました。
こんな素晴らしい舞台に私も立ってみたい!
と、幼心に夢を抱いていましたが、皆さまご存じの通りで歌舞伎の世界は女性は役者にはなれません。
ですから自分にはそういう未来はないという現実は当たり前のように受け入れつつ、地歌舞伎や踊りの舞台を楽しみ、でもなにか満たされない心のもやもやも抱え…。
やがて子供も生まれ、毎日が同じことの繰り返しになっていく中で、私がやりたいこと、経験したいことが、このままでは叶わないまま一生終わると思ったらたまらなく悔しくてたまらなくなりました。
そして歌舞伎舞踊を中心に日本舞踊の世界で生きていこうと決めたのが36歳。
周りの反対を押し切って日本舞踊の五大流派と言われる藤間流にてお世話になり
小さな教室を立ち上げることもできました。
現在は藤間流を退会させていただき、個人の舞踊家として、地元の方々の目線に合わせた活動を模索しながら、お教室を継続しております。
このプロジェクトでの公演『花鏡』にて
私の高祖父がかつて名乗っていた
『市川太三郎』という名跡を復活させ
名乗らせていただくことになりました。
宜しくお願いいたします!
このプロジェクトで実現したいこと
舞台と映像で楽しめる舞踊公演『花鏡』を成功させたい!
プロジェクト立ち上げの背景
少々長くなってしまいますが、私の思いをお話ししたいと思います。
このプロジェクトは『日本舞踊を地域から絶やしたくない!』という私の強い思いが主軸にあります。
私が住む地域では市民の有志で組織される団体が上演する歌舞伎(地歌舞伎)や文楽、獅子芝居などの民俗芸能の意味合いでの芸能が盛んですが、本職の方の芸に触れる機会はほぼありません。
そして、どのようなものかがわからないのに『面白いから観に来てね!』と言われても、じゃあ行こうかとはなかなかならないもので、地域の方にご理解を得るのも至難の業です。
人口が少ない地域では、高尚なイメージや地味なイメージと言われる日本舞踊は、お稽古事や芸術鑑賞としてもチョイスされにくく認知度が極端に低いため後継者の候補者すら現れないというのが現状です。
「こんな田舎でそんなことやったって無理よ。」
そうおっしゃる方もいます。
でも私は「はい。そうですね。」と言うわけにはいかないのです。
それは日本舞踊が日本の大切な伝統芸能であることはもちろんのことですが
幼少期に対人恐怖症だった私を変えてくれたものでもあり
必ず人の心を癒し豊かにしてくれる素晴らしいものであることを信じて疑わないからです。
ここからはまずはお稽古事としての視点からの話しになりますが
実際私がこれまでお教えしてきたお子さんの中には、幼いころの私のように何かしらのハンディを抱えた子もいて、障害のある子や、自閉症の子、強い緊張を感じて動けなくなってしまう子などもいました。
しかし根気よく向き合うことでお稽古に集中できるようになり、自信がなく猫背気味だったお子さん達が、舞台を経験する毎に自信をつけ、明らかに目の輝き方が変わってくるのです。
これって素晴らしいことだと思うのです。
舞踊家と名乗るには今も厳しい環境下であることに変わりはありませんが、お弟子さん達が大きく成長する姿から「続けてきて良かった!」という希望と勇気を与えてもらえ、私の頑張るパワーの源にもなっておりまさにWinWinの表現活動であると言えます。
日本舞踊に限らず舞台などの表現活動、文化活動、芸そのものには、人の心を豊かにしたり笑顔にするパワーがあります。そんな素晴らしいものをこの地域から絶対に絶やしたくないと私は強く思っています。
また、ここからは情操教育的観点からのお話しとなりますが
これからを担う若い方やお子さんが日本の伝統芸能に直接触れる機会がないということは、今言われている【地域や、家庭の経済状況による教育格差】を生んでしまうことにもつながってしまっていると思うのです。
舞踊家を目指して脱サラして以降、都会から私たちのような小さな町まで、様々な地域の先生方との出会いや交流する機会に恵まれました。
そこで改めて、認識の差、価値観の差、学ぶ姿勢の差、そして結果として大きく開いている技術の差に愕然とし、打ちのめされたりもしました。
そんな現実を受け止めて、私なりにできることを積み重ねつつ・・・・
「こんなに素晴らしいものなのだから地元の皆さんにも知ってほしい」と一層強く思うようになり、地域格差を少しでも埋める一助になれれば!そんな気持ちで日々芸に向き合ってまいりました。
しかし、身一つでできないのが日本舞踊の大変なところで、本格的な舞台を開催するためには本当に多くの費用が必要です。
それは、舞台を彩るその全てが芸術的価値のあるものであり、多くの職人さんの技術が集結してできる総合芸術だからです。
お恥ずかしい限りですが、私はシングルマザーでございまして、1馬力でどう必死にあがいても蓄えられる費用にも限りがあり、もしこの思いに賛同していただける方がいらっしゃいましたら、ご支援を賜りたく思い、クラウドファンディングに挑戦することにいたしました。
地元の若い世代へ無責任にバトンタッチしないためにもこの企画を成功させて、私の思い、日本舞踊のことを知っていただき、夢を繋いでいきたいです。
皆様のご支援を、どうかよろしくお願い申し上げます!
現在の準備状況
舞台班と映像班、それぞれで打ち合わせを進めています。
お稽古も、振付ができあがり、共演の皆様にはお忙しい中お時間を作っていただいて、何度かお手合わせをしていただいています。
リターン返礼品
お礼のメール
この公演で作成する映像作品のDVD
映像制作担当の映画監督、山﨑達璽さんの監督作品【宮城野】のDVD
この公演の入場チケット
スケジュール
9月 チラシ作成、演目、出演者の発表 稽古開始
10月 全体稽古ができる状態にする
11月 ケーブルテレビやフリーペーパーなどで告知
12月 公演の全体の流れを固める打ち合わせ
1月 映像作品のイメージ全体像を具体的に固める
2月 公演本番と撮影
3月 映像作品編集作業
5月 返礼品発送
最後に
今回の企画では、私の思いをお伝えした上で、多くの方にご協力いただけることになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。
一緒に舞台や映像を作ってくださる皆様の素晴らしい仕事の一つ一つも観て下さる方に伝わる良い舞台にすることを目指して準備を進めております。
生の舞台の良さを公演当日に楽しんでいただき、舞台の良さを生かした映像作品で、地域を飛び出し、国を飛び出し、どなたでも楽しめるものとして舞台芸術の可能性を広げていきたいです。
最新の活動報告
もっと見る事務仕事!
2024/11/25 23:18※本日のメイン写真は、花柳琴臣さんと深川マンボを初めてお稽古した日の写真です。『花鏡』の公演当日は午前中からお弟子さんの発表会も開催いたします!大きなホールで専門スタッフさんをお呼びしての舞台ですから正直地元の舞踊愛好家さんが参加するには、費用的に負担の大きな規模です。当然、私の企画である『花鏡』にかかる経費はお弟子さんに負担がいないようにしていますし、近隣で言えば名古屋近郊や、東京のような大きな都市の相場と比べたらものすごく低料金ではありますがそれでも、趣味の方には大変な負担だと思います。大きな発表会を数年に一度開催するという方針でやっておりますが時代の流れで『金銭の動きの見える化』『明瞭化』が特に若い世代には求められる時代ですから事前に発表会の規模によっての出演会費が異なることや、目安の金額を提示してご理解を求めたうえで、出演可否を検討していただいていますm(_ _)mしかしこれまでは、私がやっているように、専門スタッフさんをフルでお願いしてまでの古典舞踊の舞台を開催する先生は地元にはおられませんでしたから、皆さんビックリして尻込みしちゃうんです(^_^;)私も幼少期からお世話になった先生が器用な方で、お身内だけで手作りの会を回すことができていましたし色々調べてみたら他の先生方も地元の方にお手伝いしていただきながら、低予算でできる規模でなさってきたのですよね。だから、わざわざ高い出費をする価値が、口頭ではなかなかご理解いただけません。踊りは好きな方が多いですが、ほとんどの方はきちんと段取りを踏んだ形の舞台を観たこともなければ、想像もできないのですよね。〇なぜ、こんな費用がかかるのか?〇私達はべつにこんなことしたいわけじゃない等々のモヤモヤをお弟子さんも抱えてしまったりするんです。その気持ち、すごくよくわかります。どんな地域やどんな規模であっても、会の準備期間のお師匠様方はどなたも苦しい孤独との戦いだと思います。お弟子さんの気持ちもじゅうぶんに理解できるからこそ、負担をかけて申し訳ない、という気持ちに押しつぶされそうになることも…。でも、束ねる立場の会主がいちいち折れていたら何も実現できませんしね。それに、ご負担をかけるからこそ、皆さんが輝ける素敵な舞台になるようにこちらも準備を頑張れるんです!終わった後、舞台に立って良かった!と必ず感じていただけると信じています!さて、本番も迫ってきて、今日は香盤表を作成しています。これは公演当日のタイムスケジュールみたいなもので各スタッフさんが作業の段取りを確認できるように演目ごとの詳細が記入されています。今回は出演するお弟子さんが少ないですので、さほど負担にはならない作業でしたもっと大勢で盛り上がれるようになりたいな〜…だからこそ、踊りは楽しい!をこれからたくさんの人にお伝えしていくために、今回頑張るのです!!まだまだ、やることは山積み!踊りのことを離れれば、お母さん業もありますし田舎で小さな教室をやっているしがない舞踊家で専業で食べられるような芸人ではあるませんから、一般の仕事を掛け持ちもしています。器用な人ならサクサク準備をこなすのだろうなあ〜と思いますから自分の段取りの悪さにがっかりすることも多々あり…(^_^;)アタフタしながらも、ひとつずつ頑張って進めています!引き続き応援のほど宜しくお願いいたします!皆様の『がんばれ』の声で元気が出ます! もっと見る
プロジェクトスタート!
2024/11/25 05:15いよいよクラウドファンディングをスタートさせました。たった1人でどこまでできるか兎にも角にも、チャレンジです!プロジェクトの概要をお読みいただくと、私の想いを綴らせていただいております。ぜひお読みいただきたいです。(伝えたいことが多すぎて長文になってしまいましたが(^_^;))スタート早々にご支援くださいました皆様有難うございました!!残り65日!活動報告を定期的にアップしながら1人でも多くの皆様に知っていただけるよう頑張ってまいります! もっと見る
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