こんにちは。ドキュ・アッタンの代表の久保田徹です。皆様のご支援のおかげで、クラウドファンディングの目標達成率が90%を超えました!寄付をいただいた方々に心より感謝申し上げます。タイの国境地帯の事務所、「ドキュ・アッタン スクエア」より報告です。今年9月に事務所を開設し、カメラの無償レンタルなどを通じて、直接的なクリエイターの支援を行ってきました。現地での需要は非常に高く、わずか3ヶ月の間で50以上のプロジェクトに撮影機材を貸し出しました!難民たちにインタビューをするジャーナリストや、フィクション作品を制作している映画監督、ファッションフォトグラファーなど、さまざまなクリエイターが訪れては、カメラを借りていきました。クリエイターたちの制作を促進することができて、とても嬉しく思います。カメラやスマートフォン、PCなどの寄贈をご検討いただける方は、ぜひ私たちのSNS、または以下のメールアドレスを通じてご連絡いただけると大変ありがたいです。docuathan@gmail.com引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
タイのミャンマー国境の街メーソットには、クーデターや内戦で国を追われるなどしたミャンマーの子どもたちがたくさん住んでいます。百校以上といわれる移民学校が開設されているほか、中には親元を離れて子どもだけでタイに渡ったり親を失ったりして、施設で暮らす子どもたちもいます。そんな子ども向けに歯科衛生の講習を行っている歯科医の松本敏秀・さえ夫妻の活動に同行しましたので、レポートします。 12月1日には、松本夫妻がメーソット・グレース教会で約50人の子どもに、正しい歯の磨き方などを教えました。この教会には孤児院が設置されており、そこに住む子どもたちや、礼拝に参加したミャンマー人の子どもが参加しました。 メロディにのせて口を動かす「あいうべ体操」のほか、ぬいぐるみを使った歯磨きの実演などが行われ、敏秀さんの軽快な語り口に子どもたちは大笑い。「食べたらちゃんと歯を磨くように」と言って、ひとりひとりに菓子と子ども用の歯ブラシを手渡しました。歯ブラシと菓子をもらって喜ぶ子供たち 松本夫妻はかつて、ミャンマーの農村部で歯科講習のボランティア活動をしていましたが、クーデターなどで渡航が難しくなり、タイのミャンマー国境での活動を始めました。夫妻によると、この地域のミャンマー人児童たちは歯科衛生の知識を学ぶチャンスに乏しく、また歯医者にかかることも簡単でないため、虫歯を放置して悪化してしまうケースが多いそうです。ドキュ・アッタンでは、メンバーがタイ渡航の際に日本から子ども用歯ブラシを運搬するなど若干のお手伝いをしています。
今回のクラウドファンディングのリターン品のひとつ、ドキュ・アッタンのオリジナル刺繍時計の試作品が完成しました。素朴な手作り感が満点の作品に仕上がりました。クーデターに反対して職場を離れた市民不服従運動(CDM)に参加した公務員らのグループ「クリエイティブ・メモリー・バイ・メイ」が制作したもので、デザインは加藤玲さんです。2021年のクーデターを機にミャンマーでは多くの公務員が抗議のためストライキに突入し、その結果ミャンマー軍に拘束されたり、国を追われたりしました。そうした公務員らは隣国タイなどに逃れたものの、職を失い収入を絶たれました。そうした公務員の中には得意な裁縫を生かしたり、新たに技術を学ぶなどして、衣服や工芸品を作り販売して生計の足しにしているひとたちがいます。今回の時計を制作したクリエイティブ・メモリー・オブ・メイもそのひとつです。このグループの作品はこちらからご覧いただけます。https://www.facebook.com/creativememoriesbyMay
ミャンマーでは、長年にわたり多くの市民が政治犯が不当に逮捕されてきましたが、その中には刑務所の中で楽器を作っていた人もいました。プラスチックの洗面器などを利用したギターを演奏して政治犯たちが心を慰めていたというのです。その政治犯の中には、解放後もその楽器を再現して音楽活動をしている人たちがいます。ドキュ・アッタンは、この政治犯の音楽グループ「Music Wing」を支援しています。11月24日には、このバンドがタイのミャンマー国境の街メーソットでコンサートを開きました。獄中で作成したものをを再現したギターで伴奏、フォークソングやバラードなどが披露されたほか、音楽に合わせた詩の朗読などが行われました。コンサートの模様を以下に簡単にアップしましたのでご覧ください。https://youtu.be/w6HK1KY5kT4https://youtu.be/RWMlyjDFRZkMusic Wingの音楽作品は、日本語字幕をつけたうえでドキュ・アッタンのユーチューブチャンネルで公開予定です。
ドキュ・アッタンは、タイのミャンマー国境の街メーソットで、ミャンマーから逃げてきたクリエイターにカメラやマイクなどの機材を貸し出していますが、新たに日本の皆さまから寄贈いただいた機材が11月24日、現地に到着しました。今回運んだのは、「Border Angels」の緒方樹人さんから寄付していただいたビデオカメラやマイクに加えて、そのほかの方から頂いたミラーレスカメラやレンズ、ノートパソコンなど約10点です。緒方樹人さんと寄贈いただいたビデオカメラなどの機材ドキュ・アッタンでは、2007年にミャンマーで取材中に命を落としたジャーナリスト、長井健司さんにちなみ、「Nagai’s Camera Project」と名付けて日本の皆様にカメラなどの機材の提供を呼びかけています。昨年の開始以降多くの方にご寄付いただき、18台のカメラなどを日々ジャーナリストや映像作家らに使ってもらっています。直近3か月では約50件の貸し出しがあり、ドキュメンタリー制作やコンサートの撮影、インターネットのライブ放送などに利用されています。